2026年5月6日水曜日

ベトナムの道の自転車での走り方考察(2026年2月時点)

 ベトナムの道の自転車での走り方考察(2026年2月時点)

ベトナムでの自転車での走り方について考察してみます。なお、ベトナムの交通法規に関する知識はあまりなく、実際の経験からでてきた事象です。

ベトナムでは交通法規が守られない、とよく言われますが、これはある程度事実です。細かい交通法規より、車もバイクも相手の動きを予測しながら走っている感じがします。したがって、事故になるのは、交通違反をした時ではなく、周囲の予測に反する動きをした時です

同じ速さでまっすぐに進むのが一番安全です。そうすれば、後ろから来る乗り物は勝手に追い越していきます。進路を変更したいときは、時間をかけて行います。 危険なのは、後続車が予測できない不安定な動きです。例えば、周りを見ながらフラフラ走る、突然Uターンする、などの行為は非常に危険です。

日本にいると優先道路と弱者優先の感覚が身についていますが、この2つはベトナムでは通用しません。例えば、脇道から広い通りに出てくるバイクは、通常一旦停止をしません。なんとなくスルスルという感じで出てきます。ほとんどの場合、広い通りを走っているバイクをまともに見てさえいません。広い通りを走っている側も、脇道からバイクが出てくることを常に意識しているので、スピードを出しません。日本の感覚で、広い通りの右端を優先道路のつもりで走っていると、ぶつかります。また、基本的に、大きな車が優先です。出くわしたりしたときに譲るのは小さい方です。弱者優先の感覚で動くと危険です。ただし、他の東南アジアの国と違い、乱暴な運転はほとんど見ません。

日本で車を運転する人にはバイクの運転経験が無い人が多いですが、ベトナムはほぼ全員がバイクの運転を経験しており、車の運転手は二輪車の特性を理解しています。自転車も二輪車なので、その点は日本より安心できそうです。

まとめると、道路の右側を、脇道から出てくるバイクに注意しながら、まっすぐに一定のスピードで堂々と走っていれば、まず問題はありません。バイクや車は勝手に追い抜いていきます。現地在住の人が「自転車に乗っていて事故にあう気がしない。」と書いているのを見たことがありますが、今ではその感覚は理解できます。

他に気付いたことを列挙します。

・複数車線の場合、一番右側の車線はバイク車線になっていることが多く、自転車もここを走ります。幹線道路はほとんどがそうで、自動車用の車線しかない日本の道路よりもはるかに走りやすいです。地方に行くと狭い2車線道路もありますが、走っている車の台数が少ないので問題になりません。

・交差点で信号待ちをするとき、右端を空けます。これは、バイクは赤信号でも右折可の場合が多く、通りやすくするためです。日本のように端に止まると、右折するバイクが次々にやってきて怖い思いをします。

・大きな交差点(十字路)は2段階左折が基本です。一方、ベトナムの交差点で直進と左折のバイクと車がごちゃごちゃになっている動画がよく話題になりますが、あの状況下では、周りのバイクと一緒に動けばよく、自分だけ周囲と異なる動きをすると危険だと思います。

・ラウンドアバウトの通過に関しては、車・バイクと一緒に流れに乗って走るしかありません。右から侵入してくる車が優先です。ラウンドアバウトの中では、次の出口から出ない場合は内側を走るようにします。端によると次の出口で出る、とみなされますので、端を走っていて出口付近で転回ルートに戻ろうとして中に向かうと、後ろから来る出口に向かうバイクとクロスする形になり追突されます。慣れないと怖いですが、周囲のバイクも自転車に注意を払っていますので、堂々と走れば大丈夫です。

・後ろからクラクションを頻繁にならされますが、これは「どけ」ではなく「抜きますよ」という合図です。クラクションを聞いて端によけようとすると返って危険で、そのまままっすぐに走り続けるほうがよいと思います。慣れないうちは本当にうるさいですが。

・日本では車が多いとすぐ裏道に入る私ですが、ベトナムでは裏道はあまりお勧めしません。ホーチミン市の郊外でも、突然未舗装の道がでてきます。雨の時期だと悪路の様相を呈しています。

・走っていて出会う可能性がある最大の障害は、車ではなく、道路工事だと思います。今回サイゴンからゴーコンに向かう国道60号線で数キロにわたって道路工事が行われていて参りましたが、交通量が少ない道路だと、複数車線の道路全部を何キロにもわたってはがしていたります。こうなるとダートを走るしかなくなるわけで、乾いていれば埃だらけ、雨が降ったらグチャグチャになります。

現実には、自転車旅行の場合、ほとんどの時間は都市部ではない幹線道路を走ることになります。自動車専用道が無いエリアでは大型車両が多く走っていますが、走行レーンが実質的に分かれているので、日本のようにトラックに接近される怖さ、というのはあまりありません。また、バイクはとても多いですが、自動車はまだまだ少ないので、ひっきりなしに車に抜かれる、という感覚を味わうこともほとんどないです。総じて、快適なサイクリングができると思います。



ベトナムをサイクリングする時期に関する考察(2026年2月時点)

 ベトナムをサイクリングする時期に関する考察(2026年2月時点)

全体的な傾向に関しては、専門的なサイトやAIでの問い合わせでかなり精密なデータを得られます。ここでは、南部を中心に私自身の情報収集と経験から考察してみます。

1.風向き

今回、ダナンからカマウまではほぼ追い風でした。ファンランあたりまでは北風、ファンティエット以降は東風で、海岸線に沿って吹くイメージです。メコンデルタでは、内陸部では午後になると海から南東の風が吹きました。風は中部高原を含む内陸部では弱まりますが、海岸線では無視できない強さだと思います。特にファンラン周辺は強いようで、風車がたくさん立っています。

3月と4月は季節の変わり目で、5月になると南西モンスーンになるので、風向きが逆になります。

2.天気と降雨

南部は、北東モンスーンの時期は乾季になります。南部の乾季は、毎日晴れで、雨はほとんど降りません。私は今回の旅行中、降られたのはクアンガイでの数時間のみで、全工程を通して雨具は使用しませんでした。

南部の乾季は4月末くらいまでですが、5月中もまあまあ晴れます。ただし、3月に入ると非常に暑くなります。暑さが大丈夫なら、5月まではサイクリングできます。

南部に限らず、雨季は、スコールがきついです。日本の夕立のような豪雨が日常的に降ります。1、2時間で上がるので観光ならやり過ごせばよいのですが、サイクリングで田舎を走っていたりすると逃げ場がありません。道路の冠水や未舗装エリアの泥沼化は普通にあり、走れなくなります。

ニャチャン周辺は、9月から12月が雨季となります。3月から乾季と書かれているガイドブックもありますが、実際には1、2月も雨はほとんど降りません。逆に、7月8月は結構降るイメージがあります。

フエより北に関しては、長期滞在の経験がないのでよくわかりません。ハノイは一般に冬が乾期で夏が雨季と言われますが、以前12月に行ったときには雨は降りませんでしたが湿度が高く寒かったです。Vinhからフエにかけてのエリアは、1、2月あたりは結構雨が降るのではないかと思います。2月にドンホイで雨に降られたことがあります。ハノイの夏は、気温は日本と変わりませんが湿度が日本より高く、日中外に数時間いるだけで汗でずぶぬれになります。観光でしか行ったことがないですが、サイクリングはしたくないですね。秋は台風に注意が必要です。いずれにせよ、熱帯の南部とは異なり、乾期、雨季が明確には分かれていないのではないかと思います。

3.台風の影響と水害

9月から12月にかけて、ファンラン付近より北では台風が来ます。2024年はラオカイからハノイにかけて大洪水になりました。昨年は、ハザンの交通が遮断され、旅行者が閉じ込められています。また、豪雨による水害も頻発しており、昨年はホイアンが長期にわたって水没しました。

ベトナムでは水が引けば道路の土を取り除いて交通は復旧するので、数日間我慢すればとりあえず走れるようにはなります。しかしながら、運悪く台風に遭遇した場合、タイトな日程で来ていると厳しいものがあります。

4.いつが良いのか。

ダナンより南だけなら、乾期の1月がベストだと思います。ダナンから南に向かう方が追い風になるので楽です。ホーチミンから北上する場合は、ファンラン周辺を避けて内陸部を走り、ダラット経由でニャチャンに出る方が良いでしょう。その場合、ダラット周辺での寒さ対策をお忘れなく。

ハノイ~ホーチミンは、3月がベストでしょうか。北上、南下、どちらも大丈夫だと思います。ただし、ホーチミン周辺は相当に暑いです。暑さが大丈夫なら、4、5月も走れますが、5月は風向きが変わるので北上するほうが良いです。6月以降は南部は雨季に入り、9月からは東部ニャチャン周辺も雨季、台風も来る、と考えると、6月以降は国を縦断して長距離を走るには適さないと思います。